BRICS PAY

BRICS PAYとは？

BRICS（ブラジル、ロシア、インド、中国、南アフリカ）が開発している国際デジタル決済システムで、ドル依存を減らし、加盟国間で効率的な取引を目指すプラットフォーム。統一したデジタル決済インフラを構築することで、取引コスト削減と経済的な主権強化を図る。

ドルに代わる基軸通貨となる可能性

BRICS PAYが基軸通貨の地位を完全に取るには以下の条件が必要

世界中での広範な信頼の獲得

貿易や金融の主要通貨としての利用拡大

現状では、ドルのような「基軸通貨」としての地位を築くには時間がかかるが、ドル依存を緩和する地域的な選択肢として注目されている。

金・銀本位制との関係

BRICS PAYが金や銀を基盤とした本位制を採用するかは公式に明言されていない。ただし、以下の背景から関連性が示唆される

ロシアとインドが金の保有を増やしており、ドル依存からの脱却を目指している。

BRICSの経済圏における通貨の安定性を担保する手段として、金や銀の裏付けが検討される可能性。

特にロシアは制裁への対抗策として金を外貨準備の中核に据えており、インドも伝統的に金や銀の需要が高い。

米国内での金本位制の復活の動き

アメリカの一部の州（ユタ州やワイオミング州など）では金や銀を法定通貨として認める動きがある。これには、連邦政府の金融政策に対する不安やインフレ対策の意図が含まれる。しかし、現段階では州レベルでの取り組みにとどまり、全国規模で金本位制が復活する可能性は低い。

BRICS PAYとブロックチェーン技術

BRICS PAYがブロックチェーン技術を採用しているかは明言されていない。しかし、以下の点から使用の可能性が高い

分散型システムの透明性とセキュリティが、国際決済システムに適している。

中国やロシア、インドが既にデジタル通貨プロジェクトでブロックチェーン技術を活用している。

結論

BRICS PAYはドル依存を減らし、経済的な自立性を高める試みとして注目されているが、基軸通貨の地位を確立するには多くの課題が残る。一方で、加盟国の金・銀購入やブロックチェーン技術の活用の動向は、今後の国際金融システムに大きな影響を与える可能性がある。

今後、金銀の現物とどのように交換されていく？

金・銀の裏付け型デジタル通貨として機能する場合

BRICS PAYが金や銀などの実物資産に裏付けられた通貨として運用される場合、保有する銀を中央銀行や認定機関に預けることで、その価値に応じたBRICS PAYを発行してもらう仕組みが考えられます。

例えば、1オンスの銀を預けた場合、それに見合う価値のデジタル通貨がウォレットに付与されるイメージです。

貴金属の取引プラットフォームを通じて

BRICS諸国が貴金属をデジタル資産化する市場を提供した場合、銀をトークン化（デジタル証券化）し、そのトークンをBRICS PAYに変換できる可能性があります。この場合、銀は「担保資産」として利用されることになります。

民間銀行や交換所を通じた取引

貴金属を直接保有する代わりに、銀を換金し、その資金でBRICS PAYを購入することも選択肢の一つです。貴金属の価格が変動するため、市場価格に基づいたレートでの交換となります。

デジタル銀（Digital Silver）との連携

BRICS諸国が銀をデジタル形式で保有する仕組みを導入した場合、物理的な銀をそのままデジタル資産として扱い、BRICS PAYに変換できる可能性もあります。